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大阪とその周辺・中国地方の小旅行の記録です。
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下の記事の続き。

我が実家の近所はでかい家が多いんですが、その中でもひときわ巨大なお宅・旧西尾家を訪問中。
スケールの違いにひたすら恐れ入りながら、案内は母屋から庭に移ります。

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はあ~・・・、これはこれは・・・、ほうほうほう・・・、と「建物探訪」の渡辺篤史になりきるわたくし

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当時は水をためていただろうと思われる場所がいくつもありましたが、どれもすべて乾いてました。ボーフラが湧くからかしら?(愚民の考)
水と緑の庭園を予想していたのでちょっと残念。

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茶室の待合処。イスが卍を描くように並んでいるのは、中で待つ人同士が向かい合ってしまって視線がかちあわないようにするとか、どこに座っても庭がよう見えるようにだったりという細かい配慮がなされているとの事でした。確かに向かい合ってしまうと外を見るより前の人と話をするか、または下を向くしか無いもんなあ。外を見るには不自然に横を向かないといけないし。はああ~~(渡辺)


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庭石も景色に合わせて配置されているといいますが、ここからの景色が一番茶室と庭がバランス良く見えるという位置の石はひし形になってました。ここの家の家紋もひし形なんですが、なんか意味あるのかしら。

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左・茶室(小) 一対一の茶席の時に使用されるそうです。
右・茶室(大) こちらは少し広い。武士の人を招く場合のために刀を置いておく棚とか、家来の人が座る場所とか、部屋に入れない家来の人が座って待つための置き石とかがありました。


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庭はあちこち苔むしていて、しっとりした空気が漂います。


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庭をさらに進むと、小さい門が出てきます(暗くて見にくいんですが・・すいません)。

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上の写真の門を表から見るとこんな感じ。
表から通りがかりに見てるときはずっと使用人の人が使うような裏口と思っていたんですが、大間違いで、実は洪水になった時に船で脱出するためのボートの出入り口だったのだそうです!
吹田はかつて水田と言われたほど水が豊富であり、川があふれることも昔はよくあったらしいのですが、当時吹田市の一番西に位置していた西尾邸は、塀を高く取り、以東のエリアに水が至るのを防ぐ役目をしたそうです。(ここからさらに西へ行くと神崎川があります)

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吹田の「吹田慈姑(くわい)」を栽培中。
毛馬胡瓜とか田辺大根とか鳥飼茄子とか、なにわ伝統野菜、ご当地野菜みたいなのが注目されてますが、吹田には正月のおせちなどで見る慈姑があります。

明治維新まで吹田村・御料方の農家から毎年京都の禁裏へ名物の「吹田慈姑」が献上されていた。 普通のくわいに比べ小さく、「まめくわい」、「姫くわい」 とも呼ばれ、やわらかくて甘みがあり、その味わいは最高であったようであり、江戸時代に銅座役人として大坂に出張してきた蜀山人(大田南畝)が大坂でのお いしかった食物を思い出し「思い出るはもの骨切りすり流しすいたくわいに天王寺蕪」とっている。
(食の安全研究部・なにわの伝統野菜より引用しました)

御料方の農家っていうのが西尾家の事なんでしょうか。


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ここは防火水槽であり、プールとして一般開放もしてたそうです。プールとしてはちょっと深い。プールの左側にはガラス張りの温室があったそうですが、戦時中光って敵機の攻撃目標になり得ることから解体されてしまったそうです。ちゃんと暖房装置みたいなのがあったとか。


やっと離れについた。
もー書くことが多すぎる・・・!

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いきなりビリヤード台がある!当時の今でいうセレブ達がここでカンコンと楽しんだんだろう。おハイソやねー。こういう洋間のデザインは建築家の武田五一氏のものだそうです。主な作品を見ただけでもたまげますよ!ヒャーー

離れは洋と和があって、渡り廊下でつながっています。まず洋室。

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応接のようにソファとテーブルがあり、奥はサンルームになっています。右側の暖炉は形ばかりのもので、実際は火を起こさず電気を放熱するようなもの(電気ストーブ?)で部屋を温めていたそうです。
この部屋では蓄音器(の下にたぶんCDか何かを置いている)から流れる音楽は、吹田出身のまさにこの家で生まれた音楽家・貴志康一氏のものでした。ちょうど私が入った時は湯川秀樹の晩餐会で流れたとかいう「竹取物語」が流れておりました。

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和室へ続く渡り廊下。天井が船底のような形であることから船底天井と呼ばれるそうです。アールの形状になってるのがこの廊下の特徴。

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和室は茶の炉があります。右は廊下のような場所ですが、たぶん右手奥が厠かと思われる感じでした。こんな廊下を一つとっても船底型にあじろの天井です。柱の一本、窓ガラス一枚まで全く手抜きが無い!また、住む人はもちろんでしょうけど、来客への細やかすぎなくらい細かい配慮の数々は、私自身学ぶところが多いと感じました。また、ボランティアの方の詳しい説明があったからっていうのもあると思うけど、明治村や泉布観を見た時より感慨深いものがありました。

次は浜屋敷に行ってみたいけど、あまりに家から近すぎて逆に行きづらいですワー。


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おまけ。帰りに撮った花の写真です。

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