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大阪とその周辺・中国地方の小旅行の記録です。
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桜ノ宮の造幣局向かいにある洋館、泉布観(せんぷかん)が一般公開されるということで、行ってきました。
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この泉布観は現存する日本の洋風建築の中では最古のもので、明治4年築だそうです。
この建物の南側には桜の通り抜けで有名な造幣局があります。建築当時は造幣局の応接として造られたそうで、現在の国道1号線はまだ開通しておらず、同じ敷地内にあったものと思われますが、道路によって南北が分断され、現在に至るという事のようです。


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付いたら既に大行列です。
私は今日、ここまで京橋から15分ほど歩いてここに着きました。
この泉布観は現在の立地で考えるとどの駅からも遠く好立地とは言い難いのですが、当時の日本の流通・交通手段は主に船であり、この建物は大川に面していることから、当時にすると非常に利便性の高い立地だったと言えるとの事。なるほど。
並んでる人の多くは一眼レフを構えています。
欲しいなあ・・・

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ようやく中へ。
建物は強度の問題から入館人数を制限をしています。確かに床とかはギシギシどころじゃなくちょっと不安になるような部分も一部あります。
洋館というと豪奢なイメージでしたが、これは造幣局の建物だから政府が建てたものだからなのか、割と中はシンプル。ちなみに使用された煉瓦・瓦などの建材は大阪やその周辺のものだそうです。壁厚は40センチくらいあるとか。

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1階の部屋は天井がすごく高い。
カーテンレールの位置高すぎ!!
交換するのにも結構な作業になりそう。
既製品じゃとても足りないなあ・・・と思ったが、当時の日本に既成サイズのカーテンなんか無いか。

1階は4室ありますが、食堂(南室)、配膳室、あと2室は応接だと思われます。

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建物内がシンプルいってもこんなシャンデリアがあったりします。これはケースで保護されています。照明は各室違ったものが使用されていますが、ガス燈時代のものを電気になってもそのまま使用しているそうです。
このシャンデリアがあるのが1階東室です。おそらくここがメインの応接室なんでしょう。

ちなみに「泉布観」は明治天皇が名づけたそうです。明治天皇はこのシャンデリアの下で高級なぶどう酒などを飲んでヒゲをピンピンさせていたに違いない(想像)。


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このような不気味な照明もあります。男の顔が6方についてるんですが、何を意味しているのかはまったく不明。これも西洋クオリティ。

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何がすごいって、この建物は全体的に結構奇抜な色遣いが目立つんですが、それが全部まとまってしっくりきてる事です。 この床なんて、現代の日本人でもなかなか選ばないというか一般的にあり得ない配色。
明治4年のついこないだまでサムライ・ハラキリ・チョンマゲ・ゴーショーグンだった日本人はこれを見てどう思ってたんだろうか・・・。
室内もそうだけど、外観も手すりがピンクだったり雨戸?(フランス窓というらしい・・・)が水色だったりと、字で表すとめちゃくちゃに感じるのに、不思議と全体的にまとまって全然違和感を感じないどころか、この配色が正しいと思わせるほどに完成されているのです。

現在の普通の新築戸建にこんな配色したら絶対失敗だろうなあ・・・とりあえず建具がアルミサッシの時点で難しい。

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階段は写真人気スポットなんで、人がいなくなるのをひたすら待つカメラ構えた人がいっぱい。
自分が登る時も写真構えた人がいないのを見計らいました。
光ってるのは太陽ではなく照明です。

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2階のお部屋は全部で5室。下に比べて色彩がえらく派手です。床だけじゃなく壁まで真っ赤な部屋もあり、めちゃかわいいけど、なんかINRAN・INVI(淫乱・淫靡)な感じ・・・YOU郭を思わせるような雰囲気を感じてしまった。

2階の部屋はどれも立ち入り禁止で、廊下から中をのぞくのみ。別に特別なものは見当たらないので、単に人が歩きまわって床が抜けたら大変だから入らないようにしてると思われます。こええ。
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この建物の特徴の一つにバルコニーが建物を巡っている「ヴェランダ・コロニアル」というスタイルであるとこ事もあげられるようです。
ちなみにこの水色のやつがフランス窓。中の吐き出し窓と、このフランス窓というやつの2重になっています。網戸みたいなもんか。
正面を中心に左右にわたってコの字型の広いバルコニーになっており、突き当りは水周りになっています。平面図で見ると1階2階3か所洗面室という文字がありますが、お風呂が見当たらない。目的が住居じゃないから最初から設置してないって事なのかな。
また、裏側にも独立したバルコニーがあります。
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天井や照明の細部の細工。
あっても無くてもいいものだけど、あるか無いかでこの建物の雰囲気自体もがらりと変わる。
これが贅沢というものじゃないかしらん。
今現在もあちこちで建築されているマンションやらビル、住宅の中で、後世まで残し保存していく価値があるものがどれだけあるんだろう?

じっくり見て回ってもだいたい30分くらいでした。寒いのでスリッパで室内を歩いてたら足が攣ってきて、ここらが潮時かと名残惜しい気持ちを残しつつ、泉布観を後にしました。


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ついでに隣の桜宮公会堂も。

ここの中はどうなってるんだろう?
正面玄関部分が重要文化財に指定されているそうです。

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桜はまだまだで、1分咲きといった感じでした。来週にはにぎわうでしょう。

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