■吹田・西尾邸を訪ねて（母屋編） 2009-05-06-Wed

吹田市が誇る旧家・旧西尾邸に行ってきました。
あまりに色々書くことがあって写真もいっぱいなんで、母屋編・庭・離れ編と２回に渡ってお送りしたいと思います。

私はここの近所の保育園に通っていて、よく西尾邸の外周を歩いたのですが、幼心になんちゅうでかい家や・・・と思ってたのを覚えています。塀が高くて長い！表の通りを曲がって西尾邸の塀が見え始めてから、門までめちゃ遠い。どこまで歩くねん・・・と思い始めたころ、やっと入口がありました。

中に入るとボランティアと思われる案内人の方が迎えてくれて、案内してくれます。
当時京都にあった皇室に米とかを献上しているのがここの家だったそうです。米かついでここから京都まで行ってたって事ですよ・・・。



左は献上する米などの検品みたいな事をしたり、計ったりしてた計り部屋。今は受付になって歴史のパネルとか、西尾邸の模型があります。休憩所としてベンチもあります。
右は計り部屋と勘定場の間に土間があって、そこがたぶん正面玄関になるんだと思うんですが、そこまでのアプローチ。



土間から上がったら勘定場とかがあって、続きで客間になってます。お茶会などがある時の待合に使われたりしていたそうです。どれだけの客人が訪れたのか想像もできない！私にはたくさんの来客というと法事のイメージしか無い。
右側はえらい人をお客様として迎えるときに、籠をつけやすいように広くとった縁。昔は建具を入れず開放状態だったらしいのですが、今は建具を入れて母屋のお客様用出入り口のようになってます。





母屋の大座敷です。縁側広すぎ！右側の写真の右側が縁側になるんですが、全部合わせて何帖って言ってたかなあ・・・。犬神家の一族の遺言状を公開する時のシーンを思い出した。
縁側のガラスは一枚ではなく格子毎にはめ込んであるようなんですが、なんか細工されてて光がきれいに取りこめるようです。曇ってたので何も見えなかったけど。





どんだけお茶飲むの？ってくらいお茶の炉がある部屋がいっぱいあります。母屋だけでなく、庭にも独立した茶室があるし、離れにもありました。まあ茶会じゃなくても来客にはお茶をたてて出してたんだろうけど。お茶は葉っぱを急須に入れてポットのお湯を・・ってイメージしか持ってない現代人には即座に理解できないところだなあ。
右の写真は、これで水屋だそうです。よ～～くこらして見ると、窓の脇に蛇口がありまして、茶の道具なんかを洗ったりできるんだそうです。建具の溝があるので、通常は隠してたんだと思われます。





台所。左側の端に見えるのが配電盤だそうです。この西尾邸って一応オール電化だったそうです。離れに暖炉があるんですが、電気ストーブのような放熱するものを囲うための形ばかりのもので、火を焚いたりは無かったそうです。もちろん料理とかはかまどで火をおこして作ってるわけですけど。オール電化っていうのはおかしいか。
右の写真はその電気の配電盤です。



階段箪笥があるなあ～と思ってたら、2階にあがる階段らしい。でも天井が抜けるかもしれないので2階に上がらせてはもらえません。



そんな複雑な間取りでは無いけど、歩き回ってるうちにどこがどこだかわからなくなります。



電話室。
この西尾邸は吹田で一番に電話を引いた家だそうです。番号は0001だったそうで、ちなみに0002はアサヒビール、0003が役所だったそうです。アサヒビールが2番って、役所は遅れを取りすぎジャマイカ。

釘隠しや欄間一つとっても桂離宮やどこそこと同じものが使用されて・・と、もうスケールがでかすぎて何が何だかわからなくなり、ひたすら「はぁ～」とマヌケな返事ばかりしてしまっていました。
ちなみにこの西尾邸は約10年前までちゃんと家の人が住んで生活されてたそうです。ということは、私が保育園の時代にはちゃんと西尾さんがここに住んでたんですねえ。
ただ、たぶん気のせいと思うけど、お庭を案内されながら、なんかこの説明聞いたことがあるな・・と思うところがありました。まさかとは思うが来たことあるのかなあ。でも10年前まで住んでたなら、まさか一般の家の中を見学するなんてあり得ないし、たぶん何かで見たのとごっちゃになってるんだと思いますが。

後編に続きます。