■郷愁の小路・尾道を歩く 2010-03-18-Thu

しばらくご無沙汰していました。
ここしばらく仕事が忙しく、地球滅びろ！すべてが憎いーー！というガサガサした気持ちだったので、精神安定のため急遽新幹線を予約し、心のふるさと・尾道に行ってきました。


 

朝の新幹線。大阪駅から新大阪に向かうため、京都線のホームに行くと、電車が遅れていたため、予約の時間に乗り過ごしてしまった。（次の便に交換できたけど）





曇ってるのが気に入らないが。



広島は実家より数多く訪れてる気がするなあ・・・もう福山駅のホームなんて、毎日使ってる駅のような感じすら覚えます。
何回も見てるだけに、もう今更写真撮るテンションでも無いワー・・・と思うんですけど



電車から尾道水道が見え始めると、何回見ても懐かしいやら嬉しいやら楽しいやらで胸いっぱいに郷愁感がこみあげてきます。

着いたところで何するか、どこ行くか、何も決めてないので、とりあえずお墓参りをすることにしました。



お墓に着くと、よそのお墓にどんぐりが並べてあった。かわいいので、うちのお墓にも一つのせておきました。



去年の３月の連休も広島い行って、同じような花の写真撮ったなあ・・・まったく去年と同じやん。と思いながらも、花が咲いてたら撮る。



オオイヌノフグリを撮ろうと地面にカメラを近づけて必死になってたら、周囲を見たら毛虫だらけだった。




テントウムシを見つけました。こんなかわいいテントウムシを見るのは小学生以来！とはしゃいで写真撮って、友人に送りつけたところ、無視されたので、あとで聞いてみると、「しょっちゅう見るし珍しくも無い」と一蹴された。



帰りの倉庫街でボーっと一時間くらい海を見ていました。起重機の写真はなんか絵になるので大好きなんですが、後で見返すと同じ写真を何枚も撮っていた。しかもこれまで行くたびに撮っているので、たぶんこのようなアングルの写真が数十枚私の写真フォルダに保存されているはずです・・・





羽ばたく鳥をカッコよくおさめたいものよ・・と思い、鳥を追いまくっていたのですが、なかなか難しいものです。かなり風が強く、向かい風の中でわりとスローで飛んでいたので、ちょっとはマシに撮れた気がするけど・・・。



駅周辺に戻ってきました。海に沿って歩きながら、千光寺に向かうルートを探す。






めちゃくちゃゆっくり飛んでたので撮った。なんか怖い・・・





さて、今回千光寺に向かって行った道は、珍しく今まで通った事のない道でした。おのみち文学の館というエリアで志賀直哉の旧宅がある場所。なんで今まで見逃してたのか、不思議ですが、こういう発見があるからまた来たくなるのよねー。



志賀直哉の旧宅です。内覧料３００円。他の記念館の入場料も込みらしい。



当時のまま保存されてるそうです。「三軒の小さな棟割長屋の一番奥」（暗夜行路）のまま、奥の小さな一間が志賀直哉が生活してた空間らしいのですが、本当に小さな部屋と小さなかまどがあるだけのつつましいものでした。でもガスを引いてめっちゃ使ってたらしい。



でも景色がすばらしい。
「六時になると上の千光寺で刻の鐘を・・・」「造船所の銅を溶かしたような火が・・・」（暗夜行路）読んでるだけでもむずむずするくらい尾道の素敵さが伝わって、のたうちまわりたくなります。



旧宅の横にはおしゃれカフェのようなものがあるんですが、そこにギガントかわゆい猫がいた。



朝青龍（ドルジ）



悪相なのに、毛づくろいしてあげたりして激萌えしました。





あとはブラブラ歩いて千光寺に到着し、お参りした後はしばらく景色を見てボーっとしてました。ここからの光景も何回写真撮ったかなあ・・・。でも何枚あってもまた撮りたくなるのです。私は日本中歩き回ったわけではないから、ここが日本一とかいうつもりは無いけど、それでも私の中では日本一の場所です。ここで死にたい。



名前はよく知らないのですが、早い時期に咲くサクラがひとつあって、きれいに咲いてました。去年来た時はこの日から一週間後くらいだったんですが、結構散って桜吹雪になってた気がします。去年は他の桜も結構つぼみが膨らんでた気がするけど、今回はまだ固い感じだった。一週間すればもっと変わるのかしらん。



さて、お参りを終えてぶらぶら歩いてると、以前から行きたかった「坂道写真館」が開いてたので入ってみる事にしました。いつも早朝に来るから閉まってるのよね。



中は普通の家で、いろんなカメラや、それで撮った尾道の写真を展示してあります。なんか昔の実家みたいで懐かしい雰囲気の家です。古いので動きまわるとあちこちがガタガタゆれてちょっとビビった。
写真もたくさんあるけど、どちらかというと収集したカメラ本体の展示も負けないくらい多いです。





２階の展示室。この家は別荘だったみたいで、尾道水道に向かって大きな縁側がありました。もうたまらん！！！



尾道の季節の素敵な写真もたくさんあるんですが、尾道案内犬のドビンちゃんの写真もたくさんありました。もともと捨て犬かなんかで野良でうろうろしてたんですが、なぜか有名になり、看板犬みたいになってあちこちで紹介された人気犬だったらしいのですが、最近は商店街のほうで引き取られ、余生を送っているそうです。奥に見える絵の犬がドビンちゃん。ソフトバンクのお父さん犬もいいけど、ドビンのほうがかわいい！



尾道といえば猫ですから、ねこの写真もいっぱいです。かわいいのなんの。ポストカードを購入しました。



このあたりの家は不便さから空き家が増えてしまい、有志によって再生が行われているようですが、この家もまたその一つのようです。私もこれだけ尾道を愛してるのだから、いつかその有志たちに加わって、尾道のために何かしたいなあと思いました。空き家バンクに登録しようかなあ・・・でもお金も無いのに早まりすぎか？？賃貸もあるみたいだけど。
写真ならいっぱいあるし、こんな風に尾道が好きって事を多くの人に見てもらいたい。しかし私の写真なんかお金とって見せるものではないし、腕を磨いて、いずれお金をためて・・・と考えてるうちに、仕事のイヤなことは忘れてる一方、大阪に帰るのもイヤでたまらなくなるのであった。





そのあと、ドビンちゃん探して商店街を歩いたけど、お目にかかる事はできませんでした。尾道帆布のお店に寄ったり、ラーメン屋の匂いをかいだり（休憩中だったので）しながら、尾道駅に戻りました。



もう足が疲れてフラフラだったので、尾道駅で帰りの新幹線の切符を購入し、このままホームに入ろうかなと思ったんですが、名残惜しくてたまらないので、時間を決めてそれまで最後のお別れをすることにしました。景色や場所だからいいけど、これが対人間の別れだったら大泣きするような気がする。どれだけ愛が深いのか。



とはいえ本当にもうフラフラなので、福山に戻り、おみやげを買って新幹線で帰りました。いつもは疲れてても新幹線に乗ってるウキウキ感で寝ないのですが、さすがに今回は爆睡してしまった。
帰宅したらお風呂屋に行って、即寝るつもりだったのですが、帰りに知り合いからジャズを聞きに行かぬかという珍しい誘いをいただいたので、そのあとまたお出かけしました。おかげですごくハードだったけど、悶々とした日常から完全にトリップできて、かなりリフレッシュできた素晴らしい休日でした！






またすぐ行くからネ。