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大阪とその周辺・中国地方の小旅行の記録です。
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51MEJ7VK5NL._SS500_.jpg以前、日本映画チャンネルで映画「沈まぬ太陽」公開の際、山崎豊子の映画特集をやっていて、「不毛地帯」「白い巨塔」「ぼんち」など、DVDを持ってる「華麗なる一族」と「女系家族」以外全部録画して、今でも楽しく見ています。その中でも一番のお気に入りが「女の勲章」です。田宮二郎が素晴らしい!

あらすじは、服飾学校の内部で、学院長をはじめとする女性達、式子、倫子、かつ美、富枝の4人と、マネージャーの男性、銀四郎がめいめいの野心を満たすべく、互いを利用し利用され、翻弄し翻弄され、ぐっちゃぐっちゃになるという話。
ただ、映画で見ていると、ところどころ理解しにくい部分があり、セリフが聞き取れなかったり、展開が唐突だったりして、いまいち納得できない部分がちらちらあったのですが、先日原作を買って読んでみて、すべて理解できました。

私は山崎豊子さんの小説は「女系家族」とこの「女の勲章」しか読んだ事がなく、あとはドラマや映画なんですが、「女の勲章」を読んで強く感じたのは、女のサガのというやつの生々しさというか生臭さというか。愚かな自分を意識しつつ男性に支配されていってしまう女性たち、己の野心のためと言いつつも、結局心を銀四郎に支配されてしまい、身動きが取れなくなってしまいます。

P1000981.JPG銀四郎はドン・ファンというより、すべて金勘定でしかものを考えていない人間です。それでいて、その容姿は美しく、女性を捕えてしまうわけです。そんな感情の無い男に心も体もがんじがらめにされてしまう女性たちの心中は察して余りあるものです。嫉妬とぬか喜び、後悔と計算を繰り返す毎日。そのがんじがらめを解きほぐして離別しようとしても、複雑すぎてそう簡単にはいきません。
銀四郎は異常なほどドライに描かれており、女性を商売のために利用する道具としか見ていないのですが、そんな男を前にした女性がそれぞれの個性をもってねちっこく、生臭く描かれていて、見てきたようにリアルすぎて、読んでいて少しいやな気分になりました。

「女系家族」も女のドロドロですし、これが山崎豊子が女性であるがゆえのリアルさなのか、取材等によって男性にもこんな文章が書けてしまうものなのか・・・逆に男性が主役となるストーリーの場合、作者はどんなふうにそれを表現するのか・・・と気になってしまい、今日から「華麗なる一族」を読む事にしました。
まあ華麗なる一族も女性のゴタゴタがかなりありますけどねえ。

一つ気になるのは、原作にも映画にも描写はありませんが、完結したその後の白石教授の心中です・・・

女性にはぜひ読んでいただきたいです!

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